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アオハライドのryotaのネタバレレビュー・内容・結末

アオハライド(2014年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

出口夏希主演でのリメイクドラマを見始めたときに、そういえば映画版見てなかったと思って鑑賞してみました。10年近くも前の作品だったんですね。全くノーマーク。

タイトル通りの青春もので、中学生高校生やら母と息子の関係やら、まあ10代の悩みや感情を丁寧に描かれていて、とても素敵な原作なのはすぐ想像できました。映画も、ラブコメにしては若めの登場人物たちなので、淡い恋心的なところに終始しているから、薄いと言えば薄いけど、薄いのがアオハルと思えば特に突っ込むこともありません。脚本が素敵で、綺麗に流れていく展開はとても見やすいし、シーンとシーンのつながりがすごく整っていて、そのクォリティは確かだと思いました。夏祭りの約束とか、転校とか、あとなんといっても机に好きな人の名前彫るとか、まあアオハル〜!

ただ、本田翼はちょっと私的にはきつかったです正直。あのね、10年前の彼女、とっても可愛いし好感度も高いだろうし、若々しくイキイキしてるんですけど、なんていうか、すごく頑張っちゃってる感があるんですよ。一生懸命セリフや仕草をやってくれてるのですけど、それが全体の雰囲気作りのマイナスというか、馴染めない感じを出しているように思えてなりませんでした。一生懸命演じるのはもちろん悪くないんですけど、役に成り切ってる、ではないんですよ。あくまでも本田翼がやってる感じっていうのかな。東出くんなんて明らかにおじさんで高校生に見えないから、演技技巧者(個人的にはすごい役者だと思います)でもちょっと無理があったのかちょっとぎこちない感じ。吉沢くんはこの後主演級の俳優になっていくわけですけど、この時点ではまだ完全に脇役。中盤から登場した高畑充希が凄すぎて、あの目力と雰囲気に完全に持っていかれちゃった。すごくいい脚本だと思うんですけど、その辺りのバランスがちょっと微妙だったから、最後まで見ることはできたものの一貫してちょっと引いて見てしまった印象でした。

出口夏希のピュアさで押し切りそうなWOWOWドラマと比べるとその違いがよくわかります。出口夏希はきっとその持ち前の感性でふわっと演じていて、本田翼は一生懸命演じてる、そんな違い。もちろん、そんな本田翼が好きだったらきっとこの青春映画はとってもキラキラして見えるかもしれません。私的にはそこはちょっときつかったです。でも、母親のシーンとか、長崎のロケーションとか、高畑充希の拗らせ女子とか、色々見どころはあったので、満足感は結構あったので、結果よかったと思ったりしてます。
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