喉の奥にクリトリスをもつ女性が、オーラルプレイの深淵へと没入していく。アメリカにおけるポルノ解禁の口火を切ることになった、ハードコア・ポルノ映画。筆者は裏ビデオで無修正版の鑑賞経験あり。
当時のアメリカ国内における、カウンター精神(性解放運動)から生まれた産物のため、様々な事象を介してロングラン・ヒットを記録。本番行為ありのハードコア・ポルノだが、中身は「お洒落なエロティック・コメディ」という印象。
終始あっけらかんとしており、良い意味で情緒が欠けている。全編で流れるサイケデリック・ミュージックが非常にカッコよく、とりわけ冒頭のクンニ・シーンでの楽曲「Bubbles」がめちゃめちゃクール。ラストのエクスタシー表現も面白い。
セックス・シーンでは、今日のエロコンテンツで見られるプレイ内容のほとんどが、すでに盛り込まれている。そして、女性主導になっているところにカウンター精神が感じられる。時代背景を踏まえたうえで、資料的価値を見いだすべき作品。