邦題に全く面影はないが、「Hotel Inferno」というシリーズの第1作。とある組織にハメられた暗殺者の戦いを、全編一人称視点で描く。
“彼女”と呼ばれる謎の存在のために苦痛を捧げる組織なのだが、あまりにも無能集団かつ舞台となるホテルも色々とガバガバで、物語的な整合性は完全に死んでいると言っていい。
ご大層に「ヒットマン」とタイトルになっている主人公も、残虐な殺しも受ける設定にも関わらずハメられた瞬間嘔吐しまくりの動じっぷりで全く魅力的な要素がない。
POV映像もまぁそれ自体はいいんだけど、組織のボスの説明台詞をダラダラ垂れ流したり、何もない暗闇をダラダラ探索させるテンポの悪さはいかがなものかと思う。
ただ肝心のゴア描写についてはそこそこ魅力的ではある。脳摘出や斬首、爆散などバリエーション豊かだし、人数も多め。特に手榴弾で爆散した顔面の皮膚がフェンスの間に貼り付くアイデアは面白い。
“彼女”のビジュアルも、暗闇の中に爛れた顔が浮かび上がるのとかちょっとルチオ・フルチ感もなくはない(ぶっちゃけビジュアル出さずにもっと観念的な描き方にする方が良くない?とは思うが)
それから、普段外国人俳優の演技の質ってそこまで分かんないけど、本作はマジで下手だなって思った(音声だけなのも理由かもしれないが)
あまりにも棒読みな「アイルファッキンキルユーーーー」は流石に草生えた。