ひたすら軽い浮遊的韓流スタイリッシュ不倫
全篇とにかく軽い! 不倫劇も殴り合いもふわふわ軽く、驚くべきはその軽さがポジティブな要素となっていること。
ああいった状況で韓国男子二人の心理が映画シナリオ通りになるとは全く思えず、激情怨嗟阿鼻叫喚の修羅場、その後もネガ感情引きずりまくりになりそうなものだが、個人的には映画のライトムードがなぜか好ましく映ってしまった。
家の佇まい、山の渓流・海岸などロケ地の雰囲気も良く、音楽もよくマッチ。
つまりはスタイリッシュなムード映画としてそこそこ楽しめたということになるが、これが邦画ならどうなっただろう? と思わないわけにはいかない。どうしても「スタイリッシュになりきれない湿った愛憎劇」になったんじゃなかろうかね。
本作は「韓流・フェイクイマジネーションファンタジー」のささやかな勝利。といえるのかもしれない。
とはいえエアポケットばかり大きく中味が詰まっていないチョココロネみたいな不満がないわけではないので総評は二つ星(←されどある程度の満足もありという不思議な浮遊感)
※視聴後に女性監督と知るが、彫りの浅い淡々とした流れという女性監督の特質が肯定的に感じられた珍しい例。
002006