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LUCY/ルーシーのくりふのレビュー・感想・評価

LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)
1.0
【もくじ脳】

ブラック・ウイドウの別verスカジョが見られるかもとだけ期待してみましたが、ただベッソンの操り人形に堕ちるばかり。無感情の新境地スカジョを提示したつもりでしょうが逆効果でしょ。後半は、誰だったらこの役ハマるかなあ、とばかり考えていた。

映画としては脳使用率0%でデッチあげたとしか思えませんね。素直な気持ち(笑)で叫んでみると…

あはははははははははベッソンは裸じゃないか!

…本人のためにもこう言ってあげるべきだと思います。スカジョ主演だからってここまでスカスカなのはオヤジギャグのつもりか?本で例えると、確かに装丁は悪くない。目次のコピーワークもまあ惹かれる。でも本文がない。…ないんですよ!

悪文とか、薄いとかじゃなく…存在しない!(爆笑) 延々と目次だけを読まされて、で、ベッソンが自分だけキモチよくなっておしまい。

そもそも、ググったってすぐわかることだけど、人間が脳の10%しか使っていないというのは迷信。信じられていたのも脳科学が進む前の話。まさかベッソンは知らなかったわけじゃなかろう。やっぱりオヤジギャグ映画のつもりだったの?ならもっと笑えるように作ってほしいよなー。

ハードウエアとしては止まった脳の進化を、人類は外部化し文化として発展させてきた筈ですが、ルーシーはドラッグ一発決めただけで、その莫大な人類の英知にちゃぶ台返しをしてしまう。

ただのバカ映画で終わらず、見ていて気分が悪くなったのは多分そのあたり。で、脳の可能性を讃えているようで、実はホメ殺しているんですよねこの映画。

そもそも冒頭、ルーシーは手錠かけられた時点で助け呼ぶだろ。人目あるし、明らかに犯罪なんだから。脳が付いてる普通の女ならそうするって。

であそこ、罠にかかるルーシーを、鼠捕りにかかる鼠に例えるけど(映研か!)、鼠は自ら餌に釣られるわけでしょ。無理やり引きずり込まれる彼女は違うってば。もうこの時点でベッソン脳使用率0%だなーと呆れたよね。

ベッソンは観客の脳に挑戦する映画を作りたかったそうですが、アンタの脳大丈夫?と観客に心配させる仕上がりですね。

そんなわけでスカジョだけに座布団一枚。ベッソンにはなんにもあげない。

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<2014.10.4記>
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