A8

LUCY/ルーシーのA8のレビュー・感想・評価

LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)
3.8
人間の脳みそがもし、100%機能していたら、、
という、かなり興味の湧く内容がテーマの今作は、
ある女性が脳を活性化させる作用の薬を投与されてしまい
人間の道の領域へと“100%”へと段階を経て踏み込んでいく様子が描かれる。

彼女(ルーシー)は次第に人間的な感情を失い、それと引き換えに脳の機能を少しずつ上げていく。そしてあらゆる地球上の物体や時間さえもを制御していくようになる。
つまり、人間的な面を失っていく代わりに“なぜ人間の脳みそが10%も使われていないのか”をある“独創的な意見”としてエンターテイメント的にオリジナルな演出とともに体現してくれるのである非常に興味深い作品だった。

冒頭、ルーシーはあまりにも理不尽な形で悪の組織と、その薬に出会ってしまう。
そこまでは同情からやってくるこの作品への興味に物語に入り込んでいくのだが、
例の薬が投与され、彼女が人間を辞めていく姿が描かれていくにつれ次第に
彼女への同情という気持ちが
この先人間はどういう領域に踏み込んでいくのかという関心に変わっていくのが
すごく面白く、この作品の特徴的な展開だと思う。

科学的な関心興味を、エンターテイメントでうまく調理したこの作品。
科学的に難しい説明や、長くなる対話で退屈することなく最後まで楽しめる傑作であるだろう。
A8

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