2400年、人類のほとんどが身体を捨てて暮らす電脳世界 ディーバの住民に向けて、捨てられた地上の謎のハッカー フロンティアセッターから宇宙開拓同行を呼びかけるメッセージが届くようになる。その捜査の為地上に乗り出す女性捜査官アンジェラと、現地男性エージェント ディンゴとの凸凹バディモノSFアニメ。ずっと気になってた本作を初鑑賞。フルCGアニメとは知らなかった。2Dセルルックの書き出しがちょっと微妙だが、手づけのアニメがよくできてる。時々作画と見まがうほど。粗が出やすい人物の手とか表情とか部分的に作画でフォローしてるのかな?課題は髪の毛の処理。背丈ほどの長髪ツインテールのアンジェラは大変そうだがまあ良いとして、ディンゴの髪型が彫刻のよう。ハガレン1期&劇場1作目の監督水島精二の思い切りの良い仕事で飽きずに観れた。露出多めのユニフォームでアンジェラが機動外骨格スーツ アーハンを操りいきなり大暴れ、しかしフロンティアセッターからの察知を避けるべくネット使用を封じたため、 アーハンも使えず、地道に足で捜査。その過程で人間らしい暮らしとは、幸せとは、存在の定義などサイバーSFらしいテーマに触れる哲学的な虚淵節。安易に恋愛に走らないのは好感持てる。なるほどな設定、意外な筋は虚淵らしい脚本だが、今作は鬱展開ではない。演出に板野サーカスでお馴染み板野一郎とエウレカの京田知巳が参加しており、クライマックスのアーハン同士による市街戦ロボットアクションがすごいスピードで、ガンアクションから近接戦闘まで迫力が半端ない。声優陣も人気名優ぞろいで、主演の釘宮理恵も三木眞一郎も手堅い仕事を魅せる。白眉はフロンティアセッターを演じた神谷浩史。終始穏やかな良い声で、まるで悟りを開いた仏のよう。古谷徹が冒頭チャラいモブキャラで友情出演。えっ演ってた?てくらいの出目で、アンジェラのライバル捜査官たちに林原めぐみ、三石琴乃、高山みなみとベテラン配してて面白い。