渋い。少なくとも大人向け。または演技を勉強中か仕事にしている人。
仕事の会話がメインで、大きな事件や目まぐるしい事件はない。演技論や、どの仕事を受ける、授賞式はどうする、など。
映画などでよくみる貴族たちの社交界での会話を思わせたが、実際はあんなに露骨な皮肉の言い合い等はなく、こんな風に自然を装って腹を探りあったんだろうと気付かされた。
作品内で演技の練習があるが、そのシーンが圧巻。普通の家の中で一瞬で役に入り込む。俳優はみんなこうやって演技しているのかと想像させた。
目まぐるしく忙しいシーン、逆に大自然の中で静寂に包まれるシーンなど、メリハリの多い作り。
秘書の件は印象的だった。全く想像できなかったし、それまでの会話を振り返ると意味深い。ずっと静かな雰囲気でずっと二人一緒にいて、それがずっと続くと思い込んでいた。人も時もある日ふいに巡っていく。
