橋口ぐちょぶ

ルック・オブ・サイレンスの橋口ぐちょぶのレビュー・感想・評価

ルック・オブ・サイレンス(2014年製作の映画)
4.5
インドネシア大虐殺の加害者側に取材した「アクトオブキリング」に続く続編「ルックオブサイレンス」。
今回は兄を殺された被害者が加害者に過去の行いについて取材するという核心にさらに迫っている。

内容も衝撃的ながら、撮影カットの美しさや日常の静寂さがさらにこの映画を高尚なものたらしめている。
風景や人の営みが美しくあるほど過去の信じられない残虐行為がより生々しくなる。

この映画を撮るにあたって身の危険がある事は承知の上で撮影した監督出演者の執念。

被害者側の復讐ではない浄化のような行動は映画の中では何も起きないが、この映画を観ている側に何かを突きつけてくる。