このサラコナー、好き。
誰だっけー?って思ってたら、そう、『ゲームオブスローンズ』のあの姫だ。
可愛い中に強い芯がある眼差し。
本作はかなり混沌としてる。
意味わからない、というより、過去と未来をかなりいじり倒してる。
かろうじて過去作との整合性を保ちながら、それらを集めて、「そこからさらに色々変わりました」に再構築させてる。
“オジサン”、お馴染みT-800のシュワちゃんが、この世界感を繋ぎ止めてる。
サラコナー、カイル、ジョンコナー、T-800、T-1000、ここまでの主要キャラクターが一同に結集するのがこの作品。
だから、なかなかややこしい。
2029年から1984年に飛び、1984年から2017年に飛ぶ。
2029年からいつもの「サラコナーを助けてジョンコナーを誕生させることを守れ」から、もはやそれだけではなく、“ジェネシス”なる“スカイネット”の前身的なシステムが現れて、2017年でその“ジェネシス”を止めましょう、には事が発展する。
T-1000が、イ・ビョンホン。
彼を観て、あぁ、この作品はそうだったわ!と思い出す。
そして、この作品の醍醐味はジョンコナーが、“スカイネット側に取り込まれて新たな進化を遂げてる”こと。これに尽きる。
これまで散々ジョンが人類の希望であり、彼の誕生、成長、発起、反乱がこの物語のすべてだった。
本作ではある意味、その先というか、“次のジョン”的な存在になる。これが、良いのか悪いのか、この辺が本作の評価を分けてるんだろうな、と。
それにしても、時間軸と、記憶の流れを結構いじってるし、本作中でもいくつかの時間の流れが並行して発生しては、それらを多少無理矢理でも1つの大きな方向性に補正していくので、かなりパワフル。
T-800シュワちゃんが、わかってる風に解説しながら「これがこうだからこうなるから、あれをこうしなきゃ」と進むこの感じがなければ、全くもってついていけない複雑な構成ではある。
でも、結局は世界の未来を、人とコンピューターとの戦いの行く末を、すべてを背負ってるのはここに出てくるたった数名の物語。
それはいつものこと。登場人物と彼、彼女らの意思はまったくもってブレてない。
それは健在。
そして、JKシモンズ。わけわからん世界に、急に出てきてしっかり食い込む存在感。
過去作のオマージュ系の“お馴染みシーン”も各所に散りばめられてて、その辺も楽しめる作品。
“I'll be back.”
もはや、魔法の言葉。