動けるデブ

ターミネーター:新起動/ジェニシスの動けるデブのレビュー・感想・評価

2.5
おそらく、劇場公開時以来の鑑賞。当時、アメリカでは否定的な意見が圧倒的多数派だった記憶があります。

まずこの映画の最大の問題点は「なんとなく勝てそうな敵」ではないでしょうか。
T2の敵「T-1000」やT3の敵「T-X」は絶望的なほど激強だったのに対して、今回の「T-3000」は、そこまでの絶望感はありません。

倒しても倒しても再生する怖さはあるけどそれは過去の敵の二番煎じです。
ちょくちょく「え?そんなことで逃げられるの?」っていうような逃し方で主人公たちに逃げられちゃうんで馬鹿っぽく見えるんですよね。

それといろいろ流行った映画へのオマージュなのかわかりませんが、製作者の「この映画のここやりたいんだよねー」みたいなのが見え隠れして不要なシーンが満載です。

例えば、高速道路でバスが横転するシーンはダークナイトっぽい。その後のバスが転落するシーンはロストワールドっぽい。
あと、場所がゴールデンゲートブリッジなので猿の惑星も入ってるのかな?
これがやりたいが為に、敵の攻め方も謎のチマチマしたバス破壊行為というお粗末さ。本気出せばスルッと車内に入って瞬殺できそうなものですが。

プロットそのものもこの頃流行ってた「パラレルワールドでの出来事」なんですよね。

ジェームズ・キャメロン(Pt1&2の監督)が「途中でビックリする展開があった」とか言ってて、たぶんジョン・コナーが敵になる部分だと思うんですが、これは別にどうとも思いませんでした。

ただ、せっかくアーノルドを若返らせるほど高度な映像技術があるならば、2のジョン・コナーであるエドワード・ファーロングをあの美少年のまま再現して無敵の殺戮マシーンにしてほしかったです。
そうすれば個人的には興奮したと思います。

賛否が別れる「T-800」の人間味出まくり問題ですが、個人的にはこれはこれでアリかな、と思っています。
しつこいほど「合体は?」とセクハラまがいの発言を連呼したり、人の皮膚と同じようなものとはいえ、そこまで老け込むか?髭まで生えてるぞ?とかあの不自然な笑顔とか、いろいろありますが嫌いじゃないです。

あとは、未来に転送されるシーンでエミリア・クラークのオッパイが出てないのも大幅減点ポイントでした。
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