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雪の轍の悠のレビュー・感想・評価

雪の轍(2014年製作の映画)
3.7
3時間強ずっと口論をしていてかなり体力を持っていかれる会話劇ですが、台詞回しや緩急が巧く全く飽きずに観られました。
様々な哲学を感じる作品ですが、特に善意とは?良心とは?という問題に重きを置いています。登場人物それぞれに教養があるので、的確で鋭利な言葉がお互いを傷つけ合うさまを痛々しいと思いながらも、それぞれの主張に深く共感できる場面が多いです。そう思いながらも結局言葉のぶつかり合いは、正しい正しくない関係なく不和を増大させるだけで、結局のところ相手を諭すことよりも赦すことが出来る心の広さの方が大事なのではないかというメッセージを感じました。
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