さちあゆが

アデライン、100年目の恋のさちあゆがのレビュー・感想・評価

アデライン、100年目の恋(2015年製作の映画)
4.0
恋愛映画は苦手で普段ほとんど観ないのだが、ロスト・バケーションですっかりブレイク・ライヴリーに魅了されてしまい、この人が出ているなら…と鑑賞。
しかも100年歳を取らないというあらすじ。それだけで、人と深い関係を築けないし、誰かを好きになれたとしても打ち明けられないし、打ち明けたとしても絶対に自分は若いまま相手ばかりが老いてしまうのを見届け置いていかれるじゃない…どうなるの…?とストーリーへの疑問が浮かんでくる。

もちろん案の定なのだが、いつまでも若く美しい彼女に恋する人がいないわけもなく…いつか離れた相手との縁が、巡り巡ってまさかの展開に。恋愛映画は本当に、本当に観ないのだが、これにはヤキモキした。

いつまでも若くて美しいというのは一見、大変理想的に思えるけど、大切な人々と同じ時間を過ごせない、同じ速度で終わりに向かえないというのは考えてみればかなりの孤独である。
好きなゲームに不老不死の設定があるので、それについて考えたことが何度かあるが、この作品は不老ということについて、まるで秋に吹く風のような切なさを、そっと教えてくれる。

最後のシーンも含めて、好きな映画。
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