序盤の3姉妹の食卓のシーンが綺麗。フード理論的な演出ではありますが、3人のキャラクターが一瞬でわかります。ぬーっとゆっくり動くカメラワークも自分好みで大満足でした。
映画よりテレビドラマの俳優としてのイメージが強い4人なので、台詞回しや表情はテレビドラマドラマっぽくなってしまうんですが(特に綾瀬はるかと長澤まさみ)、是枝監督の日本映画らしさが中和してくれていい塩梅。気張らずに、でも飽きずに見ることができました。
特に桜のトンネルのシーン。広瀬すずの顔に映る木々の影を映しているのがすごく良くて、是枝監督はこういうのをさりげなくやってくれるので最高ですね。4人で花火するシーンも西洋の油絵で描かれるような構図で思わず一時停止してしまいました。固定カメラやゆっくりズームアウトするカメラの中に複数の登場人物を交錯させる場面も多く、映像としてもよかったです。
ラストは綺麗にまとまり過ぎててなんだかなーなんて個人的には思いましたが、いい映画でした。こういう邦画、ありそうで意外とないような気がします。
