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X-MEN:アポカリプスのTorichockのレビュー・感想・評価

X-MEN:アポカリプス(2016年製作の映画)
3.6
「X-MEN:Apocalypse/X-MEN:アポカリプス」

お久しぶりです、Japanese James Mcavoyこと僕が通りますよ〜。
といっても僕の場合は、テレパスで相手をコントロールしたり、敵さんに力乗っ取られてツルッパゲになっちゃう方じゃなくて、コピー機でちんぽこを拡大コピーする方のマカヴォイですけどね。

というより、夏を満喫。ひゃはー。
仕事と遊びに全精力を注ぎ込んだせいで、8月の鑑賞は、「シン・ゴジラ」と本作のみになりそうです。家では、「Sons of Anarchy」にどハマり。
今年の夏は、大作ないしね。

というわけで、久しぶりの劇場作品のレビューです。

いろいろあると思いますが、僕にとっての「X-MEN」は、マシュー・ヴォーンが撮った「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」が、シリーズものという枠組みを超えて、MARVEL作品の中でもトップクラス級で好きな作品なんです。(ケヴィン・ベーコンも出てるしね)
でも、それしか見てないで語るのもアレなんで、今回の作品を見るために、ブライアン・シンガー版の「X-MEN」すべてをついに見たんですが、これがどれも...面白くねぇ。。。

マイノリティに考え方や描写、ミュータントに対する迫害とか、ブライアン・シンガーのジェンダーに関することでもあるから、そこは入念に描かれるんですけど、それがなんか説教臭くて重い。でも、そういう部分に目をつぶってもお釣りがくるくらい、映画的に面白みに欠けるというか、映画的に面白いリズム感がないというか。
僕的にはマシュー・ヴォーンで全部撮って欲しいくらいなんですが、誰が望んだのか「フューチャー・パスト」からまたブライアンのシンガー。

僕的には、前作は「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」の貯金と言っても過言ではない、M・ファスベンダー、イギリスの僕ことジェームス・マカヴォイ(しつこい?)、ジェニファー・ローレンスと、我らがニュークスことニコラス・ホルトの魅力的な主要キャスト4人のアンサンブルで、何とかもたせたような作品だと思いました。
あ、あとクイック・シルバーね。
「アベンジャーAoU」のアレはなかったことにしようぜ!

そんなスタンスで観に行った三部作の完結編。
まぁ、またどうせやるんだろうけど、これで「ファースト・ジェネレーション」組とはお別れだと思うと、それは寂しい気持ちになりました。

でもね、あまりにも話がガタガタ。いや、話というよりかは、マグニートのキャラクターがブレすぎてて、もうわけがわからない。
ファスベンダーの圧倒的な演技力のせいで、工場のシーンとか、すごい極上のノワール映画のような、まるで違う映画か!みたいな気分になるほどなんだけれど、今回は終始、悪役アポカリプスを立てるために使われてるように見える。というか、はっきりいって圧倒的な小物感が出てしまってるんです。
というか、今回のアポカリプス自体も、堂々とした力を持ってるのに、終盤まではやっていること自体は小物なことばかりしてませんかね?
最初の登場とか、すごいワクワクさせたんですけど、なんだかすごい大きなことをしてるのに、スケールが小さく見えるのは、話がこじんまりとしたものに見えちゃうからなんでしょうか?

確かに!確かに!うるっとしたシーンはありました。
エリックとチャールズの回想シーン。
「君の痛みを感じた」
心が壊れかけた仲間を、助け合う男と男の愛・友情。
あのシーンの回想シーンは泣きますよ...だけどさ、それ

「ファースト・ジェネレーション」で泣いてるだけだから!!!!!!!!!

結局、「ファースト・ジェネレーション」こそ至高の僕にとっては、今回もゲキ上がりはできず...
なんでかっていうのは明白で、ここでどんなに話が良い方向に進んだとしても、最終的には初期三部作の「ファイナル・ディシジョン」みたいな話になるんでしょ?と思うと、なんかこう...盛り上がるものも上がらないというか。結果、なんか面白みに欠ける映画につながっていくんだ、これからと思うとね。
別にいいんですけど!


とはいいつつ、「ファースト・ジェネレーション」以降に、ブライアン・シンガー版が残した唯一にして最大の功績、クイック・シルバーの活躍は大いに、盛大に褒めてあげたいです!

あいつが出てくるたびに爆笑!!さすがです。
こういう抜けのいいキャラクターをちゃんと配置して、機能させる意義・意味は確実にあるし、重い雰囲気出してる中で、クイックなシルバーと、チャールズの脱毛シーンには笑わせていただきました。

ナイトクローラーはキャラクターがしっかり立っていたのに対し、ストームとかエンジェルとかのエリック側に付いたミュータント達がサラッサラッでかわいそうになったけど。
だって終盤、合流しても、背景があまりにもぞんざいな描かれ方しかしてないから、まぁアガらないんだよね。

とかなんとかいろいろ言いましたが、ブライアン・シンガー版のX-MENに関しては、ツッコミどころにチクチク文句言ったり、ぬるいなぁ〜物足りねぇな〜とボヤきながら観る、そんな愛らしい側面もあるというか、なんならなんでも無難にメチャ面白くするマシュー・ヴォーンの引き立て役にさせられた感はあるけど、それでもとりあえず完結、お疲れ様でした。

これでしばらく、ファスベンダー&マカヴォイ、J・ローレンス&ニコラス・ホルトが見れなくなるのは寂しいな...。


だから、結局のところX-MENが好きだ!
アベンジャーズよりも好きだぞ!



だけど、最後に一つ。
三部作の最後をバカにするのは勝手だけど、これも十二分にバカにされるレベルであることは間違いないぞ、シンガーさん!
Torichock

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