ぞみ

天空の蜂のぞみのネタバレレビュー・内容・結末

天空の蜂(2015年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

綾野剛目当てで見たけど…やばかった、すごかった…高彦が大人になって、ビックBのパイロットになって被災者救助をしている場面に切り替わった時の鳥肌半端なかった。もちろんそこは原作にはないエピソードだろう、原作が読みたくなった。雑賀に圧倒的犯人感があったのに、実はまさかの共犯者、しかもそちらの方が主犯がいて………ハラハラドキドキ、そして驚きの連続だった。そして、犯人の動機は、映画前半で自分が想像していた、「原発に反対、日本から危ない原発をなくせ」というものではなく、もっと複雑だったことが分かり、一気に話に重みが増したように思う。犯人には原発事故を起こさせるつもりも、たくさんの人を殺すつもりもなかった。原発は電気の主力な供給源であり、危ない面もある。原発に賛成にしろ反対にしろ、そして原発に限らずどのような場面でも、仮面を被って眺めているようにただ流されるているだけになるのはやめろ。自分が当事者にならなければ分からないんだろうな、というところからのこの大計画だった。犯人の動機は、いつも凶悪で理解不能だとは限らない。人を傷つける犯人も、傷ついているのかもしれない。その裏側を知ろうともしない、思考停止した人々……事件が解決して、自分たちの身の安全がわかったとたんに無関心になる国民よ……誠のことなのに見たくないものは見ない…全国民の顔面にくそを投げつける的なこと言ってたのは衝撃だった、あと、申し訳ないけど佐藤二朗さんが出てくる場面は少しほっこりしてしまった、笑

東野圭吾さんの原作は読んだことがないのだが、1995年に発行されたということで、2011年の震災、事故で国民が注目した原発のことを、そんなに以前に取り扱っていたのは驚いたし、改めてすごいなと感じた。
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