きゅうげん

NY 心霊捜査官のきゅうげんのネタバレレビュー・内容・結末

NY 心霊捜査官(2014年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

スコット・デリクソン監督の魅力は、恐怖に対し実直な一方で相対化された表現を重んじる姿勢。「ホラーに真摯なんだなぁ」と、いつも好印象です。
ドアーズは流石にちょっと笑っちゃいましたが。

そんな客観視の装置になるのが、公権力の要素。
デビュー作である『ヘルレイザー5』から現在に至るまで、警官に裁判や保安官など公権力をバランサーとして上手に利用してきたデリクソン監督。本作では、ひねくれ刑事がタフガイ神父と相棒を組むナイスな構図となってます。

……しかしバディものとしての面白みも薄く、ホラーとしての内容も展開も凡庸で鈍重です。
拡大の余地ある材料なのに、パッとしないままありきたりな着地へ。事件という構図にフォーカスしすぎて、全体像が小さくなってしまった印象です。
事情聴取エクソシズムは、冒頭でネタを割ってる以上クライマックスなりえないのが正直なところ。もっと90分くらいに圧縮したうえで、もう一捻りくらい面白い展開が観たかった……。
まぁ元ネタありきなので、こねくり回す限界もあってないものねだりなんですが。
てか元警察官の悪魔学者(しかもウォーレン夫妻とも交流)って、……胡散臭すぎるだろ!