金春ハリネズミ

岸辺の旅の金春ハリネズミのレビュー・感想・評価

岸辺の旅(2015年製作の映画)
4.2
黒沢節炸裂です。

あっちとこっちの、境界線がごっちゃになってみんな混乱してるけれど、どこかで折り合いをつけてる、もしくはつけようと努力してる。
0と0の間に広がる無限のパースペクティブがこの日常を保全している。
全ては無価値だからこそ尊い。
尊く生きようと一歩ずつ踏み出せる。
同じ0の地平線に、失くした人が、思い出が、記憶が待っていますか。

奇しくも「ニンゲン合格」を重ねます。
これは原作と黒沢監督との相性がとっても良かったみたいです(未読)。

「夏の庭」の湯本香樹実さんですか。
ちょっと読みたいです。