あんがすざろっく

マイ・インターンのあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

マイ・インターン(2015年製作の映画)
4.0
ここしばらく、SF映画づくめだったので、ここらへんでたまには息抜きできる映画が見たいなぁと、以前より評判の良かった本作をDVDで鑑賞。まず目まぐるしく表情の変わるアン・ハサウェイが、見ていて飽きない。オーバーアクトが嫌味にならないのは、彼女の魅力ですね。アパレル会社の社長であるハサウェイ扮するジュールズの元に、シニア・インターンとして、新しく部下がつく。その部下、ベンに扮するのが、我々の世代には、勿論避けては通れないロバート・デ・ニーロ。やっぱりデ・ニーロってなると、すごい個性の強いキャラクターのイメージがあるので(笑)、きっとハサウェイを社会の荒波から助ける、凄腕のビジネスマンを想像していたが、なんとまぁ温厚な人物。出しゃばり過ぎず、正しいと思った行いは実行する(こう書くと、正義感に燃えるデ・ニーロを想像してしまうが)。スマートで、紳士的で、やがて会社のみんなから愛される存在に。勿論、ジュールズも社員から愛される社長なのだが、プライベートを犠牲にしてしまっている。それを見たベンは、決して押し付ける訳ではなく、自分の経験談から、彼女をより良い方向に目を向けさせてくれる。2人の関係が素晴らしいのは、ベンは確かに人生の先輩なのだが、年下のジュールズにも敬意を払い、仕事の上司として、尊敬していることだ。ジュールズも最初は煙たく思っていたベンに、次第に信頼を寄せていく。見ているこちらの凝り固まった気持ちまで、ほぐしてくれる作品でした。考えてみたら、デ・ニーロも、こんな役を演じてもおかしくはない年齢になったんだよね。久しぶりに目にしたレネ・ルッソが、なんかいい感じのおばさん感(失礼‼︎)でビックリでした。男の礼儀として、ハンカチを持つ。これは素晴らしいですね。僕は使うことはないだろうけど…。
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