最近久々に観てレビューしてなかったので今更レビュー!
ラブライブに対して解像度が高くなった今だからこそ評価したい、史上最高のタイトルバックに震える原点にして頂点の本作!
ラブライブシリーズは元来、雑誌の読者投稿型企画から始まった経緯もあり、読者がインタラクティブ出来る事を重視したコンテンツであり、また現実のμ'sの状況などもアニメにフィードバックされると言うリアルをない混ぜにしたライブ型エンターテイメントを地で行く希有なシリーズだと思います。
じゃあ今作の映画では何がリアルからフィードバックされたのかと言うと、TVアニメで一応の決着が着いたμ'sの解散問題が、現実での 2期の爆発的人気を加味され、また再発したμ'sの進退問題に対しての回答をアニメのキャラである穂乃果達が答えを出すと言う所で
先に言ったようなインタラクティブとリアルのフィードバックがなされたラブライブらしいストーリーテーリングでこの時点で満点を出したいくらいです!(実際にリアルのμ'sが人気が最高潮にも関わらずしっかり解散している所までリンクさせており、商売度外視でライブ型コンテンツを作ると言う製作チームの志の高さも評価したいです。)
その反面ストーリー的にはめちゃくちゃ凝っていると言うわけではないですが、ラブライブのストーリーは先の読めない展開を楽しむと言うよりも、その作品の持つテーマを描く事に注視した作品であり、その辺がミュージカルアニメたる由縁だと思います。
自分的にラブライブは若年層に向けた大人からの優しい訓示だと思っていて、よく『やらないで後悔するよりやって後悔』なんて事を言ったりしますが、それを大真面目にストーリーに落とし込んでおり、大人なると"やりたい事<やらなきゃいけない事"になるので、すなわち若い時分にはやりたい事をする時間があり、本当にやりたい事をやりたいと思った時の熱量でやる!そんな本当にやりたい事をやっている"今"だからこそ、"LoveLive!"(今が好き)と言える!
これがラブライブ無印のテーマであり、シリーズに通底する理念であると思います。
だからこそ今作でそのリアルの事情を含みつつ、本作のテーマ性を加味した上で穂乃果達が再びたどり着いた結論こそがこのラブライブと言う物語の白眉であり、今が好きの最上級である、今が最高!と歌った後に出るLove Live!のタイトルロゴに打ち震えるのでした...!!
最後に、自分が好きな演出を1つ
スクールアイドルを続けるか辞めるかの答えに迷った穂乃果がツバサと紅茶を飲むシーン、決断した穂乃果は熱い紅茶をグイっと一気に飲み干してしまうのに対して、スクールアイドルを辞めた後もアイドルの道を進む事を決めたツバサは冷ましながらゆっくり飲むと言う、スクールアイドルとアイドルの気持ちの在り方を対比した構造がキレッキレやな花田さん!となって好きでした笑
後にも熱い飲み物と言うのを熱量として表現した物はシリーズのなかでちょいちょい出てきます。