Denkishino

レヴェナント:蘇えりし者のDenkishinoのレビュー・感想・評価

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
4.0
サバイバル映画と銘打っていますが、そうであって、そうで無かったです。
雪の中の閉塞した、空気の止まった感じ、音の詰まる感じ。荒野の音の広がる感じ、把握出来ない空の感じ。これらは田舎に住んでいる私自身として、とても臨場感、情緒あふれるものとして感じられました。ストーリー性はそこまで深いとは思いませんが、そのサバイバルをしていく雪山の風情が、この映画に深みを与えていると思います。更に音楽も、風や雪の環境音と併せて、その過酷な状況に相応しいものであったと思います。
映画としてはその様に感じましたけれど、この重厚な雰囲気は、やはり総じてディカプリオの演技の齎した賜物と感じます。あの迫真の様相無くして、この映画の重さは無かったでしょう。ただの、重々しいだけの類の、復讐サバイバル映画に成りそうな物語の内容と構成に対して、大変良い配役と演技であった事は間違いありません。撮りに撮った映像の風情と、深みを与えるディカプリオの演技が、正にこの映画の醍醐味だと感じます。というか、そもそも作る側はあまり物語性自体、求めていない感じもしますよね笑
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