この作品は名探偵シャーロック・ホームズを描いた作品ではなく、等身大の人間であるホームズを描いていると思います。
彼の最後の事件を書き記そうとして、回想と現在が入り交じった展開で、ミステリー作品のように思う。しかし、どちらかといえば老人であるホームズと彼の家政婦の家族とのまるでヒューマンドラマのような印象を受けた。
特にハラハラするような展開はなかったが、淡々としながらもしっかりとした雰囲気もあり良かった。
それぞれのキャストの演技が、とても人間臭かった。特にホームズを演じたイアン・マッケランは、名探偵ホームズらしさも見せながらも、一人の老人であるホームズも演じられていたと思う。
全体的しっかりと落ち着いた作品になっており、登場人物たちのセリフも人間の弱さなどを表現していたと思う。歳を重ねてから、もう一度みたい作品であった。
