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棒つきキャンディー/Lollipopの8bitのレビュー・感想・評価

4.0
酒井麻衣監督は長野県出身。
前作の「いいにおいのする映画」はDVDを買っちゃうほど大好きなんですが、実は長野出身だと知ったのはつい最近の事でした笑。
今週末に新作「はらはらなのか」の上映が地元の映画館で始まり、初日舞台挨拶に来てくれるのがとても楽しみなんです。
そんな酒井監督の処女作がこれ。

少年コミックを描いてきた女性漫画家が少女コミックを描きたいと、男性編集者に原稿を持ち込むが、ストーリーを巡って揉めはじめる。
最初は敬語だったのにタメ口になり、どんどん態度が横柄になってくるのが変だなと思っていたら…。
漫画家と編集者の議論と、その原稿のストーリーが同時に展開する二重構造。
それぞれのストーリーが最後に交差し、ああそういうことだったのかと。
お互いの思いがコミックの結末を巡って通じ合い、彼らなりの青春に決着をつける。
そしてまた、新たな一歩を踏み出してゆく。

30分という短い時間だけど、とても綺麗にまとまっていた。
なんとなく「ララランド」のラストを思い出す切なさ。
コミックのヒロインの女子高生〝アメちゃん〟を演じた子が凄く良い。
恋してキラキラしてる感じがとても可愛らしかった。
それだけに〝アメちゃん〟と女性漫画家のギャップが…。
あと、男性編集者の眉がキッチリ整いすぎてるのが気になった笑

ちなみに長野県出身の映画監督って多いんです。
現役の人だと、新海誠監督、山崎貴監督、崔洋一監督、降旗康男監督、古厩智之監督、鶴岡慧子監督などなど…。
26歳と若い酒井監督ですが、この先彼らのように第一線で活躍できるような可能性を秘めていると思います。
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