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ニュースの真相のmocoのレビュー・感想・評価

ニュースの真相(2016年製作の映画)
3.2
2004年、ジョージ・W・ブッシュ再選前に報じられたある一時間番組「60MINUITES」の内容に偽証があるのでは?と味方である自分の会社/CBSから裏切られ、揚げ足を取るような形で、報道の自由が侵されてしまった事をテーマにした作品。

記者モノは好きなんですが、本作はハマれず。
記者モノの醍醐味と言えば、やっぱり真相を暴き、大きな黒幕とでも勝負を着ける所かなと思うんです。その結果が負けたとしても、記者魂が伝われば、心にも響くんですが…
それとは別にもう一つ要件があることに気づきました。
暴く相手や真相がどんな小物でも良いんですが、それに対して直接的に困っている人が居るか居ないかということ。
今回のように、再選をさせる人ではありませんよと国民に警鐘を鳴らす為に30年も前のベトナム戦争時代の経歴不正とか…大事な真実なんでしょうが、なんかセコくて物語には入り込めず😑残念😑

ロバート・レッドフォードが長年続けた番組を辞めるときにボヤいた一言は心に残る。
「昔はみんなニュースに関心があったが、今は誰も気にしていない」
直接的に自分に影響のある出来事がなかなか起きない世の中に生きるのは、平和で幸せである一方で、鈍感で不感症になってしまってるのだなと思ってしまう。間違い無く、私もその一人で、その真実の奥深さにもシラけてしまうのがその証拠かなと。

最後に、もう一点。
ケイト・ブランシェットのこういう逞しい役は観たことがなかったので、改めて素晴らしい演技に魅了されました。
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