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沈黙ーサイレンスーのツタヤのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
3.7
遠い昔に読んだ原作の衝撃には及ばずも見応えは十分。宗教を信じているかいないか、神の存在を信じているかいないかを問わず全ての人の心に響く映画だと思います。

主人公の内面については原作の方がより丁寧に描写できていた記憶。沈黙を続ける神への絶望感みたいなものが映画では多少薄まっているように感じました。

それでも多大な時間(構想28年!)とお金をかけて本作を製作してくれた事に日本人としてはスコセッシ監督に感謝の気持ち。ハリウッド映画によくある奇妙な日本の姿はここにはありません。細部まできちんと日本が描けています。

メインだけでなく出番が少ししかない端役にまで日本からは人気の俳優さん達が大挙出演。そりゃあスコセッシ作品なら出たいですよね。

中でもイッセー尾形はまさに怪演でした。塚本晋也も体当たりの演技で強い印象を残します。ただ、窪塚洋介演じるキチジローは原作を読んだ時よりもだいぶマトモな人間に見える。もっとみすぼらしくて卑しいイメージだったんですけどね…やっぱり窪塚洋介では顔が綺麗すぎちゃうと思います。(笑)
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