爆裂BOX

感染島の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

感染島(2011年製作の映画)
3.5
ロックフェスに参加する為地下トンネルを通ってロックアイランドに向うゼッドとニナ。だが、途中で血塗れの男を発見。慌てて逃げ出すが男に腕を掴まれたゼッドが体調を崩し始め…というストーリー。
ケーブルテレビ放送時は「パニック・アイランド ウィルスに襲われた島」というタイトルでしたが、DVDは「感染島」というタイトルになっているアウトブレイク物です。
舞台は都市近郊の島なのでスケールは小さいですが、話のテンポはイイです。お決まりの政府の陰謀や家族愛等を絡めながらも感染者の描写に力が入ってますね。
ロックフェスで盛り上がる中あっちこっちでゲロを吐きながら倒れていく人の姿は中々恐いです。だんだん顔色がゾンビの様になって血反吐をまきちらしながら死んでいく姿もホラーっぽいですね。ただ、やたら画面に向ってゲロぶっ掛けてくるシーン多いので嘔吐シーン大嫌いな人は要注意(というか見れないか)ゲロや血を噴き出しながらも皆構わず胴上げしたりするシーンは熱狂し過ぎじゃない?とも思いましたが。
主人公はウィルスの対策の専門家で、息子と娘が島にいることを知り動揺しながらも被害が広範囲に拡大しないように全体の事を考えて行動しようとする所はプロらしさを感じられて良かったですね。反対に奥さんは主人公の反対押し切って島に向いますが、ボートで島に近づいて封鎖してる軍隊にボートひっくり返されても自力で島に泳ぎ着いたりと中々にアグレッシブですね。登場する主人公の娘二人どちらも美人でした。
ウィルス対策に奔走する中で、軍部や製薬会社の陰謀も明らかになっていきますが、主人公に協力する軍人が研究者脅したり、今回の騒動の引き金になった男を殺したりと隠蔽工作に走りますが、元凶の企業からワクチン横流しさせて皆助けたりと割とまともな所もあって、結局最後まで悪役なのかいい奴なのかイマイチわからないまま終わりましたね。
一番最初の患者の治療に当たった医者ルーファスは、チャラ男と感じさせる描写もあったけど、島に到着してからは次々と続出する感染者救おうと不眠不休で奮闘する姿は本当かっこいい。現実でもこうやって命懸けで必死で治療に当たる医療従事者の皆様には本当に頭が下がりますね。
政府の対応がアホすぎたり、結構ヤバい病気なのに医者が無防備だったり最後の展開がアッサリしすぎだったりとツッコミ所も多いです。結局あのヘリでワクチン届いたってことか?
真実を暴こうと行動してた者(結果的には惨事引き起こしたけど)が悪として表向きの解決を見て、莫大な利益をもたらす元凶は野放しのままというのは後味悪いけど妙にリアルにも感じます。
オチはホラーっぽくて好きです。
本編中でフェスで演奏するバンドは実際のバンドの人たちなのかな?
TVMなので物足りない所もありますが、結構しっかり作られていて楽しめました。