エアール

白い帽子の女のエアールのレビュー・感想・評価

白い帽子の女(2015年製作の映画)
3.2
ブラピ&アンジー。
夫婦だった彼らだからこそ伝わるものがある。
すれ違う夫婦の崩壊と再生、そして愛の物語。


1970年代
バカンスのためNYから南仏へ訪れたローランド&ヴァネッサ夫妻。
海辺付近のリゾートホテルにしばらく滞在する夫妻
ーー過去に起きたある出来事がきっかけでお互い殻に閉じこもり
すれ違う日々を送る。

夫のローランドは小説家。
ホテルの近くにあるカフェにほぼ毎日通い詰め酒を呑む。
妻を想い、妻のことを考える一方、新作を書き上げるため人間観察と取材を続ける。

妻のヴァネッサはホテルに引きこもる毎日。
1人の時間を望み、夫 ローランドとの間にできた距離感を感じつつも、問題に向き合うことを避ける日々。

そんな2人が滞在する部屋の隣室に
ハネムーンで1組の夫妻がやってきた
ーーフランソワ&レア夫妻

若さと情熱に溢れた彼らの存在が
ヴァネッサの心奥底にあるある種の狂気と嫉妬を呼び覚ます…。

部屋の壁に開いた小さな覗き穴の存在、
”覗き見”とローランド&ヴァネッサ夫妻の心境や関係性の変化、
理解と寛大、
深い愛情、
派手さはなく淡々と進むもその静けさの中にみるのは激しい心理戦と葛藤であります。

いろんな”夫婦”がいて
向き合い方や在り方もそれぞれ。
最後2人がみせる柔らかい微笑みがそんなことを感じさせてくれた。
エアール

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