ユカリーヌ

シネマ歌舞伎 連獅子のユカリーヌのレビュー・感想・評価

シネマ歌舞伎 連獅子(2008年製作の映画)
4.3
【過去に観た映画】2019.1.13

1本目は、山田洋次監督の「連獅子」。
2007年10月の新橋演舞場での
親獅子を中村勘三郎(当時の名前)、仔獅子を勘九郎、七之助が踊った実の親子による舞台。

クライマックスの毛振りの艶やかで、ダイナミックなこと!


2本目は、古典落語が題材の「らくだ」。
2008年8月の歌舞伎座の舞台。

貧乏長屋でフグにあたって死んだ男をめぐり、勘三郎演じる紙屑屋と三津五郎演じる ヤクザのやりとりがおもしろく、
会場は笑いに包まれる。

死人を抱えて踊らせるという大胆な演出。
悲哀の中にも笑いがあり、役者の個性があふれていた。

死人を抱えた二人の役者はもういないが、スクリーンの中では生き続けていることを
思うと感慨深い。

キリリとした勘三郎とおどけた勘三郎、どちらも男の色気と存在感の際立ち。
改めて、早すぎた死を思う。

舞台は生に限るけど、なかなか見られぬ舞台や過去の歌舞伎がこうして、映像でよみがえり、地方でも目にすることが
できるのはありがたい。

レクザムホールにて。
ユカリーヌ

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