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ヴィヴィアン・マイヤーを探してのssのレビュー・感想・評価

4.0
N.Yへ旅行してからというものの、N.Yのものが気になって仕方がない。
そんな中出会った今作。
謎だらけの写真家、ヴィヴィアン。

お宝探しが得意な青年に見つけられ、ネットで大反響。
ネガを探したらとんでもない数の未現像のフィルムがわんさか。美術館にヘルプを求めるも軽くあしらわれる。
青年に火がつき「何が何でも展示会開いてやらぁ!」
展示会はもちろん大盛況!
ここまで冒頭10分ちょいですが、もうニヤニヤが止まらない。

青年、ジョン・マルーフはヴィヴィアンのことを調べようとするんだけれど、まぁこれが難易度Z位の謎ときゲームなわけで…。

彼女が遺したモノは山ほどあるのに、肝心の彼女が感じたり考えていたことはわからない。
表現方法として残しているのは大量のネガと写真。

知人や友人と名乗る人たちも、みんな彼女のことをよく知らない。
ニューヨーク生まれと聞いてみんな愕然としている。
ミステリアスで観てるこっちもとても興味をそそられてくる。

ヴィヴィアンが「貧乏すぎて死ねない」と言っていた言葉がすごく心に残ってる。
貧乏すぎると絶望に変わり死への気持ちが近づくとばっかり信じていたから。
生きること≒希望なんだと擦りこまれていたんだな。
彼女はどんな想いで生きていたんだろう。

ジョンが小さなメモをヒントに片っ端から電話したり、本当気の遠くなるようなことをやっている。
使命感からか、執念からか。ゴールはあるのか?
そもそもひっそりと生きていたヴィヴィアン。そんな彼女が作品を公にされることを望んでいたのだろうか?
ジョンと一緒に私も悩みながら画面をひたすら見つめていた。

そんな中ヴィヴィアンの心の内がわかる資料が見つかって、
そこからパン!と加速していく感じがとても気持ち良かった。

彼女の写真は見ていてなんだか心地よくて、ちょっと哀愁たっぷりの余韻に浸ってみたり、引き込まれる要素がたくさんある。
とりあえず、写真集は購入決定。
ニューヨークのギャラリーで彼女の作品を購入できるようなので、私の野望が1つ追加された!

素敵なものに出会えてホクホク気分。

2018/5/5
ss

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