暗い過去を抱え、心を閉ざし、言葉の代わりに暴力でしか気持ちを伝えられない女囚ジェニー。しかし、彼女には天才的なピアノの才能があった。彼女の才能に惚れ込み、残り少ない人生を賭けることに決めた老教師クリューガー。2人の魂のぶつかり合いを描いた作品。
「弾くときだけわかる。何のために生まれてきたか。」
このキャッチコピーに惹かれてディスカス。
惜しい。とりあえず惜しい。
暗い過去を抱えた2人の女、ピアノ………女版セッションになり得たんですけどねぇ〜。
正直、演奏パートは素晴らしい!
冒頭のサイレントからの力強いシューマンとか、後ろ手に手錠を付けられながらの演奏とか、シューベルト 4つの即興曲 D935 第2曲 とか、まぁラストの演奏は賛否両論あるだろうけどギリギリ許容範囲かな?
問題はドラマパートですよね。
ホロコーストやら、同性愛やら、近親相姦やら、謎のポエムやら、なんか色々な要素を混ぜ込みすぎて結局何が言いたいのか分からん。これが人物像にも飛び火してキャラがイマイチ確立できてない。お前そんなキャラやったっけ?そのキャラの方向性でそんなセリフ言っちゃうんだ?みたいな。これがあるから演奏パートがいくら良くても一歩退いて見てしまう。乗り切れない悔しさ、もどかしさ。
『4分間のピアニスト』、タイトルも素晴らしいんですけどねぇ〜。
惜しい、悔しい、もったいない。
誰か作り直しませんか笑?
2016-81