4分間のピアニストの作品情報・感想・評価

「4分間のピアニスト」に投稿された感想・評価

いや、普通にキレイにシューマン弾いて終わると思いますやん...笑でも、たしかに綺麗なクラシックの音楽よりスタッカート連打のあの曲のほうが耳に残りますもんね。『セッション』のような狂気さがございました。
ジェニーの反抗しながらも戻ってくるところ彼女の優しさが残ってる気がして良かったです。暗黒面のユジャ・ワンって感じがしました。
ヒロインが凶暴過ぎる。常にギラついた野生の目で、触るものすべてを傷付けるような危うさにハラハラする。グランドピアノが運ばれる冒頭に大好きな「ピアノレッスン」を思い出した。許されぬ恋とピアノは相性が良い。物憂げで重たい映像美、冷たい湿度と閉鎖された空気感、静寂と喧騒のコントラスト、終始ヒリヒリとした痛みと共に緊張感が漂う。

鏡越しの演奏、正式なお辞儀、鍵盤の絵、割れない窓ガラス、青い車と赤いテレビ。曲がクレッシェンドになってジェニーの演奏に繋がるところや、厳かなピアノソナタが戦時下の病院の悲鳴にばっさり切り変わるところとか、音楽を巧みに使った演出がとても良かった。ラストの演奏シーンも圧巻だった。音も撮り方も好き。ただ余りにタイトルのままなのが感動を半減させてて勿体無い。

このレビューはネタバレを含みます

実際に存在した、囚人を相手にピアノを教え続けた人物から着想を得たとか。

何が余計に感じるかと言えば、老ピアノ教師の過去のパートで、ナチス、戦争、同性愛を盛り込む必要があったかという点。

才能はあるが不幸な環境で腕を錆び付かせようとしている女性囚人と、夢を断念することの大きさを知る老ピアノ教師、ではダメなのか。そのあたり、ドイツ映画を徹底的に観たわけではないので、ナチスの問題を織り込む意味を、私も理解しきれていないのだと思う。

シンプルにストーリー構成を考えたとき、それらは必要だったのか、と、日本人の私が思った次第。
K2

K2の感想・評価

3.2
"正式なお辞儀ができる?"

刑務所にピアノ教師として来た女性が才能のある受刑者に出会うお話。

如何にもフィルムっぽい色彩が綺麗で話もそれと同様になんか綺麗な雰囲気で押し切った感が強い。

シュルトヴェングラーに期待されていたのにプロにならなかった婆さんに人の使命を解かれたところで説得力も感じない。

同性愛やナチス時代の話、養父の必要性もさほど感じるわけでもなく、ラストの展開まで疑問符。現代音楽ではなくクラシックのコンクールを聴きに来る人は間違いなくあんなに総立ちにならないしその展開なら今までのストーリーの妥当性まで再考せざるを得ない。

主役がノーマンリーダスにほんの少し雰囲気似てる。

「おやすみのキス以上の幸せを」
刑務所の中。ピアノレッスン。おばあさんの先生と才能ある少女。ずっーと緊張感のあるシーンが続く。暗闇の中の一瞬の輝き。音楽の存在価値。
ストーリー、映像の雰囲気、キャラクター、ぜんぶ好きです。暗くて重い映画です。
見たのはだいぶ前。

主演のふたりの役者中心の会話ややりとりが繊細で、力強くて良い。

この背面弾きを
あるアーティストに実際にやらせてしまった。
rosas

rosasの感想・評価

4.0
鏡の割れ方、血のつき方、
それすらも美しいと感じた。

繊細で、孤独で、土が混じったまま凍ってしまった氷のような。

ジェニーとクリューガーの演奏がそれぞれ違ってそれぞれいい。ミュッツェとクリューガーの心のつなぎ方もいい。
ピアノ版セッションなのかなという認識で観賞。

いろんな場面で疑問符がつく。
どれもまあ細かなところで、熱量でごまかしたりカバーできたりしてるのもあるんだけど。
親父との関係性の放置と同性愛の必要性、あとは決定的に最後の演奏がどうしても間違ってると思ってしまう。
クソ素人が何言ってんのって感じだけどもっと面白く熱くエモくできたでしょ。物凄く良い題材とキャラなのに。

おばあちゃんの中でのロックの位置付けが最後まで分からなかった、オーディエンスが評価してるならまあ良いかって考え?
なら才能を、育て方を見誤ってねえか??
陰鬱としたどうしようもない感情をぶつけたアレがまさに彼女の生き様なわけで、酒飲み出すのはどうなの??

っていうとこで本当に残念だなあって映画。一歩ズレてたらセッションクラスの衝撃に圧倒されてただろう。引き合いに出すのはアレだけど。
まあでもメイン2人は唯一無二の関係性だなと思うし演奏に関しては鬼気迫るモノがあるので観て損は無いと思います。
AITERADA

AITERADAの感想・評価

4.0
鑑賞後サントラ衝動買いする程には素晴らしかった。
天才はどうしてこうも理不尽な扱いを受ける苦境とセットなんだろうか。
そりゃジェニーもああなる。笑
ジェニーはクラシックより、ロックだ!
ロックって、魂の全てをぶつけてる感じ。
劇中の、「私のもの、私の音楽」というフレーズがたまらなくらかっこよかった。
その台詞どおり、後ろ手で手錠をつけられた状態で弾いて見せたり、
ラストシーンでの演奏シーンには度肝を抜かれた。道場破り。今までの人生全ての鬱憤をぶつけるが如く、取り憑かれたように弾き狂う姿、かっこよすぎて泣けた。何度もそこだけ見返してしまった。
そして演奏後恩師の姿を探すジェニー、クリューガーがはじめて笑い、深々と“お辞儀”をする姿。はーたまらなかった。
互いに救われている。
映像美とか、場面場面でちょいちょい挟まれるシュールなユーモアとか、くそデブ看守の嫉妬とそれを乗り越えての協力&父の後悔と懺悔と今自分に出来る限りの愛情とか劇中曲が良いとか。見所あげだしたらきりがない。
素晴らしい映画だった!
eg6

eg6の感想・評価

3.2
太った看守とか規則に厳しい看守とかは短い時間で、良い部分も悪い部分もちゃんと表している。
メインの2人はもうちょっとくらいかわかりやすくしたらいいのに。
まぁあれが味っちゃ味なんだろうけど。

才能に対して責任があるってのは面白い。

ラスト、あれ程クラシックしか認めんと言ってたのにあの演奏で感動しちゃっていいの先生?って思った。
お辞儀の伏線を回収するのは良い。

ラストを実際演奏しているのは日本人らしいですね。
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