DVDで鑑賞。戦争中なのに勝ち負けどころか今日生き延びるための食料を得ることに手一杯になってた時代。「鯨 人肉 腹が減れば 食いちらす 食いちらせ」と歌っていたのはGAUZEだったな。「腹が減っては戦はできぬ」じゃないけれど、そりゃ戦争どころじゃないし、挙句の果てには気が触れて狂気と化す。しかし狂気そのものの権化が戦争なのか?そもそも理性的な戦争なんて存在するのか?自分にはわからない。
20世紀の歴史が証明するように、ただひたすらに暗夜行路を彷徨うカタルシスの一切存在しない戦争映画ってのは、アジア圏だと日本のお家芸と言っても過言じゃないだろう。現時点で2016年はいわゆる大作モノでも日本映画の再興を感じることのできた一年だった。本作は自主制作でこのクオリティなのだから、マス・コア関係なく今後まだまだ気合の入った日本映画が観れるんじゃないかとワクワクしている。