ドータクン

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのドータクンのネタバレレビュー・内容・結末

4.7

このレビューはネタバレを含みます


タイトル詐欺だけど良いセンスしてるから許せてしまうけどやはりタイトルは詐欺

なんやかんや原題が圧倒的に正しい、「破壊」
妻を失った夫の自暴自棄というか投げやりな破壊衝動を軸に、文字通り自分を一度ぶっ壊して生まれ変わる話
そこに思春期真っ盛りフィルのファッキン反抗心も合い混ざり、2人の交流も微笑ましい

さて破壊前つまり元々のデイヴィスはというと、超がつくほどの独りよがり。
猿の群れがお互いに毛繕いする映像が象徴的に流れていたけれど、
「お互いに何かをしてあげる」共助の感覚が欠如していた。
だから妻のために冷蔵庫を直そうという気持ちもなかったし
妻を失った自分を助けようとしてくれる義父フィルの好意を無碍に扱う
妻が他の男の子を妊娠していた事実すら知らなかった、愛想を尽かされたことすら気づかないほど無関心だったのだ。
自分以外への興味のなさ、無関心、共に生きるという感覚の欠落
デイヴィスは妻が死んでからやっと、そのことに気づく。


妻を愛することを怠っていた、ということに気づく映画という点では西川美和監督の『永い言い訳』に似てる

タイトルが適しているかはウーンて感じだが映画ないに出てきた同文のメモは心に染みた。
ドータクン

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