じゅん16g

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのじゅん16gのレビュー・感想・評価

2.5
事故により妻を亡くした主人公は妻が死んでも涙も出ず、妻を愛してなどいなかったと言う。しかし妻が死んでから主人公の行動は常軌を逸しはじめる。そんな中とあるシングルマザーと一人息子と出会い…といった話。

なんとも評価も表現もしにくい作品。
邦題からは涙を誘う感動作っぽさを感じるがそういったものではない。
妻を亡くし、悲しみにくれる夫…というようなものでもない。
かといってこれまでの結婚生活の全てに嫌気がさしていたかと言うとそうでもない。出会ったシングルマザーと恋に落ちる…というわけでもない。

愛していないとは言うが、とある事実が発覚することにより決して愛していなかったわけでもない事に気付く。
一体落としどころはどうするのか不安になったが、ラストシーンが良かった。

それと思春期の悩みを抱える少年と徐々に心の距離が近づいていく流れは凄く好きだった。主人公にとって色々な破壊活動や彼ら親子との出会いと交流も、通過儀礼としてきっと必要だったのだろう。

しかしこの邦題、響きは良いし妻のちょっとした心情を表した言葉ではあるけどタイトルにするにはいかがなものかと。