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ローズの秘密の頁(ページ)のktyのレビュー・感想・評価

4.0
ルーニー・マーラとヴァネッサ・レッドグレイヴが悲劇の女性を演じる哀しい物語。

人相にその人の歩んだ歴史が刻まれるとしたら、ヒロインのローズを演じた二人は、深い悲しみをよく解釈して演じている。

私は俳優を誉めることはめったにない。成功した俳優のセレブ感、優越感が役からにじみ出るのを感じるのが嫌いだからだ。

本作の二人には、そのような奢りを全く感じなかった。
愛と絶望の中で誇りを保とうともがくルーニー・マーラと、
深い絶望と孤独を聖書に刻むヴァネッサ・レッドグレイヴのしわだらけだが気品のある所作

これからこの二人の作品を捜そう。

彩度が高く油彩画のような回想シーンと、淡い色相で水彩画のような老後のシーン、どちらも妥協のない構図で、小道具の配置や海の美しい背景と暗たんたる波の動き、病院内の日差し、照明まで気を配っているところが凄い。カメラと美術の調和を感じた。

そして『月光』の調べが大変効果的に使われてた。

ストーリーはずーっとつらかったけど、映像の美しさのほうが勝っていた。

この監督の作品も要チェックです。😊
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