このレビューはネタバレを含みます
ルイーザのイカれたファッションセンスが印象的。
エミリア・クラークはやっぱり良い演技するね。とびっきりの笑顔がたまらん。
さて、思想をどう処理しようかね……。てっきり、ウィルが生を選択する展開だと思ってたから、ちょっとびっくりしたね。あ、こういうの描いても良いんやって。
当然、一部の界隈からは非難されてるわけだけど、自らその生を終わらせる選択肢は万人に開かれているべき。どんな場合にも生きねばならないとする方が暴力的な思想じゃないかね。
だから、自殺(幇助)という選択肢があることを認知させる点で今作の社会的な価値も大きいと思う。
それに、今作が自殺を推奨してるなんてことも決してない。あくまでどちらの選択も我々には可能であるべきだってだけ。
それにしても、ルイーザなる存在に出会えてもなお生きることを選ばなかったウィルの思考は正直よく理解できないところではある。
愛でも救えぬものがあるということか。愛によって自己の問題のすべてが解決するわけではないんだな。結局は自分で答えを出さなければならない問題があって……。
ただ、孤独な戦いが人間の運命だとしても、ルイーザに背中を預けるという道もあったんじゃなかろうか。ルイーザにもっと早く出会っていたら変わったんだろうか……。
邦題はカス。
“You can't change who people are.
--then what can you do?
You love them.”
--Bernard& Louisa