ランボーでありたい

地下に潜む怪人のランボーでありたいのネタバレレビュー・内容・結末

地下に潜む怪人(2014年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

閉所恐怖刺激!カタコンベ探索型POVホラー
劇場未公開ホラーをパッケージしたユニバーサル”絶叫”シリーズの1本
監督は「REC:レック/ザ・クアランティン」「デビル」のドゥードル兄弟

POVで今作のように始まる導入部分もなかなか新しいような気がするがどうだろうか。
カメラマンは誰、音声は誰など仲間内の馴れ合い的なくだりでちんたら始まるのが多いなかこれは比較的にあっさり。始まって早々にハラハラが待っている。
本筋のカタコンベに行く前にこういうひと盛り上がりがあるとちょっと儲けた気になる。
「REC:レック」のアメリカリメイクでPOV経験済みな監督なだけに退屈になりがちなOPに気を使ったのかも。(どっかの監督が『最初の10分でその映画が好きか嫌いか観客は決めてしまう』と言っていたのを思い出す)

映画内の考古学的発掘や情報集めはどうしてわくわくしてしまうのだろうか?小さい頃の「インディーシリーズ」によるすり込みか、RPGゲームっぽいからか。新たな発見・新情報が見つかると『やったねっ!!それ早く使ってみようよ!!』なんてガキっぽい事を思ってしまう。
謎解きパートも「ナショナル・トレジャー」チックな軽快な掛け合い演出で進み、ぼんやり見ていてもなんとなくわかる作り。
カタコンベ経由し地獄の門をくぐり鏡像異次元って流れもおもしろいし、終盤の潜在下の罪の意識、それぞれの恐怖の対象と向き合うはめになるのも虚をつかれ楽しんだ。(閉所恐怖仲間の「ディセント」にもこんな感じあったような)無間地獄っぽく抜け出せないループみたいなのがあっても良かったかも。
ラスト街に戻ってきたけどあれはホントに元の街なのだろうか・・。なんか見逃してる気がするがまあいいや。

”アイツ誰だったっけ現象”も起こらなかったから見やすいPOV作品だったのは確か。

POVは制作費が安く上がるしうまくいけば高い没入度を出す事ができるというメリットがあるぶん作られやすいジャンル。だが撮影技術・表現方法はもう出尽くした感があり大抵の作品はどんぐりの背比べ状態だ。
なんの工夫もないカメラ振り回してワーキャー騒ぐだけのPOVはもう充分。
今作のように冒険活劇+異次元ホラー+POVが可能だったのだ。まったく新しいものが生まれそうな気配はある。