このレビューはネタバレを含みます
歴史的背景を考えると、とても意味のある映画ということになるんだろうけど、どうしても母を訪ねて三千里のオッサン版にしか思えなかった。
喋れないというのはのはかなりのハンデではあるんだけど、まぁ大人だし、母を訪ねて三千里のマルコほど可哀想とは思えず、しかもこのオッサン、途中で人に暴力をふるって金や物を盗むとか、ちょっとあり得ない悪行を繰り広げるので、全然同情できなくなってしまった。
本来善人なはずの彼がそこまでしてでも娘に逢いたかったんだね、可哀想だね…と思える人ならいいんだろうけど、ちょっとムリだわ。
こういう映画に有りがちな、道中すごく親切な人たちに助けられる…それも一度や二度じゃなく何度も…っていうのもご都合主義すぎる。
世の中そんなに甘くない。
娘との出逢いも偶然すぎ。
しょせん作り話なんだし、ご都合主義なところをいちいち指摘するのも無粋なんだろうけど、気になりすぎると物語に入り込めない。