母親に対して物理的（出産や、この映画の場合は平日の子育てなど）には叶うことのできない父親だって、子どもへの愛は平等。ジュードがミアに意見し協力関係を築こうと努力する姿に愛や必死さを感じつつ、ミアには決して届かない絶望感が観ていて辛かった。
母親になってみて、息子を想う気持ちは痛いほどわかるので、方向性の違いはあれどミアの気持ちに共感できないこともない。愛は時に狂気に、というのは、特に血を分けた子どもに対しては出やすいのかも。
それでもやっぱり、ミアの盲信的な偏った思考と行動は、結局自分本位でしかないのだなと。
ただし、どんな母親でも息子にとっては彼の小さな世界の中で一番の存在であるわけで、双方向の愛もそこには確実にあったはず。そんな母親が信念を改められるチャンスなく奪われる結果になったことが、本当にアンハッピー。
辛いぜ。
色々と考えさせられる、というか、育児楽しくがんばろう、と奮い立たされた映画だった。
スコアの半分はアダムの迫真の名演に。
