えりみ

黒の魂/黒い魂のえりみのレビュー・感想・評価

黒の魂/黒い魂(2014年製作の映画)
3.8
WOWOWで
イタリアのアカデミー賞に当たる第60回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で作品、監督賞ほか最多9部門を受賞。とのこと(番組表より)

地味という以前にイタリアに暮らしていないとまるで分からないような作り(劇中に説明カットがほとんどない)で事前情報たっぷり仕入れとかないと分かりにくい。マフィアになるしか生きる道がないような土地に生まれた中年3兄弟の悲劇。
オシャレで女好きなイタリア人のイメージがこの映画にはまるでない(--)
イタリア人というより中東、ギリシャっぽい顔立ち。次男の嫁が「イタリア語で喋ってよ」というくだりがあるので、南部イタリアは独自の文化があるみたい。
なんかっちゃぁ山羊を捌いて食うっていうのが、らしいというかなんちゅうか。沖縄が舞台の「2つ目の窓」 でも山羊を屠るシーンがあったけど、南方ではヤギがご馳走なのか。

以下劇中で説明されない情報
・カラブリア州:イタリアの中で2番目に貧しい州。25歳未満の失業率は50%以上。
長男ルチャーノは生まれ育った地元で親の稼業(住んでる家が監視カメラだらけなので推測)は継がず、畜産業を営んでいるが周りのドンはカタギとは認めていないよう(このへんがよく分からん、勝手にや~めたは通用しないか)。
・ンドランゲタ:カラブリア州を拠点とするイタリアの4大犯罪組織のひとつ。現在のところ最大勢力といわれ約150のファミリーが存在する。
三男ルイジは稼業を継ぎドラッグの元締めとして頭角を現している、イケイケで小競り合い多数(別組織というよりファミリー間の抗争にみえたがホンマのところは?)
・ミラノ:北部イタリア最大都市。
次男ロッコはミラノでフロント企業として事業展開。ファミリーの資金洗浄を担当。本人はビジネスマンとしての意識が強いがルイジと一緒に稼業を担っている認識はある。
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