あんがすざろっく

予告犯のあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

予告犯(2015年製作の映画)
3.0
原作(漫画)は未見である。予告犯ならぬ予告編に
何かしらのものを感じて鑑賞に挑んだ訳だが。
多分犯人グループの役者達の顔ぶれに惹かれたんだと思う、あっ、これは何かやってくれるかも、と。
その四人の中に漂う空気感。これが良いのだ。ただ人気俳優を寄せ集めただけでは出せないものだ。
だけに、もっと四人の時間と言うか、彼らの気持ちの繋がりの部分を見たかったのが本音。
最近ミステリー小説やサスペンス小説を読みふけっているせいか、何だか種明かしとか展開に期待し過ぎてしまった感があった為、動機や結末に奥行きを感じられなかったな。
だが、作品の中の台詞にあった。
「人は小さなことでも動くんですよ」
何も事件の裏にドラマティックな展開がなくても、人は小さな目的の為に行動を起こせる。
それを考えるにつけ、生田斗真は何で誰かに助けを求められなかったのかと思ってしまう。
多分彼は、人間の小ささ、自分の存在の儚さに気づいていて、ただ助けを求めるだけでは、自分の声は誰にも届かないと知っていたからこそ、あんな事件を起こしたのだろう。
あれ、単純に見えて、実は人間考察がよくできている話だったのかな。
ただ、ちょっと期待過多でした。
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