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キャロルのシのネタバレレビュー・内容・結末

キャロル(2015年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

どうしようもなく抗えない運命に似た執着を、恋や愛なんていうなんとなく良さげな言葉で安易に表現するのは嘘くさくてあまり好きではない。

キャロルとテレーゼのそれは、当初は何もかもをかえりみない破滅的なものでしかなかったのは確かで、元旦那やボーイフレンドのような理解を念頭に置かない、他人から見たら頭のおかしい馬鹿げたものに見えるだろう。
でも、それぞれが困難を乗り越えるために大事なものを大事にする未来をとって、それでもお互いを忘れられず再び向き合った最後、ふたりはとても強く成長していた。ラストシーンの最後の一瞬までみて、本当に良かったと思える映画だった。
愛とか恋とか簡単に言いたくないけれど、ふたりの関係性はそういう光に満ち溢れた美しい言葉で彩るのが良いのかもしれない、と思えた。

ケイト様は演技も所作も全てが美しく、ルーニーの演技も繊細でアンニュイで、たまらなかった…最高です。
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