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ストックホルムでワルツをのharu3uのレビュー・感想・評価

ストックホルムでワルツを(2013年製作の映画)
4.0
母国語でジャズを歌い成功したスウェーデンのジャズシンガー、モニカ・ゼタールンドの自伝映画。
恋愛依存にアルコール漬け、母親失格と周囲を振り回すわがままなモニカに呆れつつ。夢のために猪突猛進するも欲しいものは自ら遠ざけてしまうような彼女の姿は、どこか哀しくて憎めない。両親に認められたいという彼女の思いに共感しまくって、父親からの電話が自分のことのように嬉しかったです。

モニカの生き様に説得力を持たせるためには、美しい外見以上にまず歌声で観客を引き込めなきゃお話にならないけれど、見事に応えたエッダ・マグナソンは本当に素晴らしかった。もう出だしからジャズのビートにやられてしまって、名曲の数々に感動しっぱなし。
スウェーデン語で歌われるジャズって異国情緒溢れて素敵です。中でも人生の苦味を込めて歌う“Waltz for Debby”は、静かに胸に迫ってきました。
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