このレビューはネタバレを含みます
勧善懲悪が存在しない、ある意味で平和な世界。
性別や人種を問わず、悲惨な目に会う可能性を皆が平等に持っているのも清々しい。
何が嘘で何が真実か分からない、猛吹雪の中の山小屋にて物語の殆どが描かれる。
最も印象に残ったシーンは、
スミザーズの息子の最期が語られるシーン、考えうる最大限の侮辱が込められていた。これは真実なのか、はたまた挑発の為のウォーレンの嘘か。
ここでスミザーズを殺さなければ、ウォーレンは最大限の痛みを受けずに済んだというのも皮肉。
静から動に転ずるまでが少し長く感じたが、その分鑑賞後の爽快感は大きかった。
時代背景などを知ってればより楽しめたかも。黒人が大統領から手紙を送られることの持つ意味、当時のメキシコ人が置かれた環境など。
あと三谷監督作品味をどことなく感じた。