KenzOasis

ヘイトフル・エイトのKenzOasisのレビュー・感想・評価

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)
4.0
「想像しただろ?」

南北戦争終結後すぐの冬のワイオミング州。猛吹雪に見舞われ、ロッジに足止めを食らった7人の男と、1人の女がいた。賞金稼ぎや絞首刑執行人、保安官、あるいは賞金首など、その顔ぶれは実に様々だ。
彼らは他愛のない身の上話をしているようではあるが、常に目を光らせ、互いを探り合い、牽制し合っている。そこにはいくつか不可解な点があった。そんな中一件の殺人が起き、事態は急速な展開を見せる。

またもタランティーノ監督作品。彼の大好きな、『意味のない会話劇』が堪能できました。
キャストの面々含め、会話劇が非常に豪華。豪快で荒々しい血みどろの争いが起こるまでの大きな布石になっています。

『問題はこのシチューさ。これはたしかにミニーの味だった』
と言うシーンに行き着くまでのセリフ回しとか、タランティーノ監督お得意の言葉で少しずつ情報を出してくる感じがいちいち面白い。もしかしたら必要のないかもしれない知識が、監督の頭の中にはたまらないほどあるんでしょうね。それが結局活きまくっている。
そこがぼくは好きです。

そんな手法をふんだんに使い、情報をちりばめまくり、ピストル、ライフル、ショットガンで吹き飛ばす。
監督の好きなやり方と、良さがいい掛け算になってましたね。ほんとめちゃくちゃやりますわ、この人は。

イッキ見できるこの機会に観ていて良かった!面白かったです。
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