Yuto

ゴジラ キング・オブ・モンスターズのYutoのレビュー・感想・評価

2.5
怪獣オタクが怪獣オタクのために作った怪獣プロレス映画。

ゴジラは好きです。怪獣映画も好きです。でもこの映画は好きじゃないです。


前作(厳密には前々作)でギャレス・エドワーズが築いたモンスター・バースの土台はなんだったのか。

『GODZILLA』(2014)では怪獣(MUTO♂)一体を隔離し研究するために町ひとつを立ち入り禁止区域にするほど、その存在を厳重に扱っていた。

だが本作ではそんな施設がなんと世界に十数箇所もあるらしく、さらに言えばその施設がある山のすぐ麓で普通に人が暮らしてたりする。

そもそもそんな巨大な施設を何十箇所も運営し続けるのに必要な費用は一体どこから湧いてくるのか。国民の血税からなら大変なことであろう……。

人間ドラマ?そんなものはあったもんじゃない。全て映画、いや怪獣の都合でどうにでもなるような代物だ。

キングギドラ解放のシーンとかテロリストたちの目的が明かされるシーンなんかは開いた口が塞がらないレベルの脚本っぷりである。

そして肝心のプロレスだって、物理的に不可能な演出が満載でだんだん面白い可笑しくなってきた。

そしてなんの前触れも伏線もなくいきなり降ってくる超兵器!
もう何もかもがガバガバである。

そこまで怪獣が、ゴジラが好きなら、アホな人間ドラマなんかやらずにほぼプロレスオンリーでやればいい。


確かにアツい映画です。それは認めます。しかしその熱はすぐに冷めます。あとに残るのは虚無感でした。
怪獣ファンじゃないなら観なくてもいいです。
Yuto

Yuto