Yuto

モーグリ: ジャングルの伝説のYutoのレビュー・感想・評価

3.1
Netflixオリジナル作品

ラドヤード・キップリングの小説『ジャングル・ブック』を原作とした映画だが、2016年に公開されたディズニーの同名映画と関係はない。キャラクターは同じだが、ストーリーは大幅に異なっている。


うーん、ディズニーには劣る。

ジャングルブックの原作は読んでないので脚色具合とかは分からないが、本作はディズニー版に比べ脚本に少しひねりが加えられている。

監督がアンディ・サーキスなだけあって、映像、ストーリー両面で『猿の惑星』の影響を受けているようにも見受けられる(リブート版『猿の惑星』3部作でサーキスは主人公シーザーを演じており、本作でもクマのバルー役で出演している)。

何の予備知識もなしに観たので全然気づかなかったが、めちゃくちゃ豪華なキャストでびっくりした。今思えば、あのシア・カーンはベネティクト・カンバーバッチの顔をしていたような気もする……?

動物好きとして残念でならないのが、動物たちのデザイン。アニメキャラみたいにデフォルメされているわけではないが、リアルな動物でもない。特に違和感があったのはシア・カーンとカー。実写ベースの映像なのに常に偽物にしか見えないのはデザインとして失敗と言わざるを得ない。結果的にディズニーと差別化はできるが、個人的にはディズニーのデザインの方が好き。

ちなみに、本作のシア・カーンはかなり小物なキャラな印象。カンバーバッチの演技は良かったが、今ひとつヴィランとしてのカリスマ性が足りないのも勿体無い。


総評としては、大衆映画なのに大衆受けは難しそうな映画といったところ。ディズニーよりダークなテイストのストーリーは悪くはないが、一方でキャラクター、特にヴィランにあまり魅力を感じない。

動物たちのデザインを見直した上で、シア・カーンや狩人をもっと強烈なキャラにすれば、さらに魅力的で面白い映画になっていたかもしれない。

2023年48本目
Yuto

Yuto