佳子

君が生きた証の佳子のレビュー・感想・評価

君が生きた証(2014年製作の映画)
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これは…
点数がつけ辛い。

前半、子供を不慮な事故で失った親の再生物語だと思って見てるので、後半の展開が整理できないままエンドロール。

曲の力は凄い。
「マイサン」の切ない連呼に涙は流れるんだけど。

あのタイミングでその事件が起こった理由が本当に分からない。

あの歌詞。家に帰りたいという歌詞、天使と悪魔の歌詞。取り戻せない喪失感。
切なさと優しさを同居させている詩だけに
息子の人物像も父の人物像もぼやけた。

とんでもない喪失と悲しみからくる偽悪的な行動なのだと思って見ていたのに、結局彼は最初から、ただただ強い自分をそういう最低な行動でアピールする欠落人間なのでは?という気持ちになった。
例えば、アラードをつまらない人間のように描き、楽器店のオーナーを魅力的な人間のように描くその感じ。
謝罪が高いギターだったり、船だったりするのも違う意味が生まれるかも。

私の中の倫理委員会が発動してしまい純粋に感動できなかったが、純粋なハートフル作品にはない棘がこの作品を世間的に記憶に留めるものにしている気もする。

2024-71
佳子

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