・あらすじ
アキバ帝国による女村(アマゾン)への敵襲とゲイゾンビ、サブが童貞オタク達をレイプし始めた事をきっかけに人類の滅亡が刻一刻と迫る世界
ペンタゴンの派遣したサイボーグ、アンヌの手でモモコの命を奪われたノゾミは彼女を蘇らせDQN(レイプゾンビ)発生も防ごうと科学者、ルリ子やクローン再生でペニスを持たずに生まれ変わった元毒男らと共に“三つ又バイブレーター”と呼ばれる極太タイムマシンでタイムリープを繰り返していた
飛んだ先の過去でノゾミはかつての仲間であるカナエのクローン達と共にアンヌと戦闘を繰り広げるが何度やってもモモコは殺されてしまう
しかし事態が好転しない事から彼女達を支えるべく食糧確保に奔走するアヤカとサオリはタイムリープ自体に疑念を抱き始め組織の関係性は軋み出す
彼女達と共に活動するが裏では女性否定派の進化学者の男とも通じていたモモコとノゾミの間に産まれた子供である”ミトコンドリア・イヴ“と呼ばれる両性具有の新人類、アキラもまた生前のモモコを知らない事から彼女達にあまり協力的ではない
進化学者は体を失ったアンヌをコンピューター代わりに使い、アキラに人類滅亡回避の希望を託し傍観している
果たしてノゾミはタイムリープでモモコと世界を救う事が出来るのか?
というゾンビポルノ作品
・感想
ノゾミ役が小沢アリスからめぐりへとバトンタッチされ新たな登場人物として「まいちゃんの日常」で不死身のメイド、まいを演じた小司あんらも加わり製作された「レイプゾンビ」シリーズの4作目
まず気になったのはめぐりの圧倒的な棒演技w
前作までのダイジェストや回想にめぐりを組み込んでいる為、がっつり吹き替えになっているシーンが多いというのもあるけどそれにしても…という感じだったw
ストーリーに関しては2作目までのオタクと進化学者の男による実際の歴史や仮説を多数引用した解説を軸とした物へと原点回帰しておりそれなりに面白かった
特に進化学者によって語られるDQN/毒男発生の原因
基本的に進化学者はゴリゴリにミソジニーとそれが元となった家父長制を全面支持し、レイプや痴漢などを全肯定するトンデモ理論を語り続けるのは今作も変わらずではあるものの随所に一理ある話も見られるのが良い
毒男発生の原因は男のみが持つY染色体の細胞減少と女性の”選択的欲情“によって爪弾きにされて孤独死を突き付けられた非モテ男達の増加によって人類滅亡を回避しようと男達の体が変異
レイプによって少子化を食い止めようとして暴走したのが毒男である、という話
無論、倫理的に問題が溢れる設定ではあるものの人間の様な高等知能を持たない生物の生殖の実情を考えると論理としては面白い
そして毒男の出すカウパーに含まれる毒に適合して妊娠を果たし、両性具有の新人類として産まれたのがアキラ、という事
ただそれを踏まえると単為生殖の話は何だったん?という疑問は出て来るけど…w
そして元オタクの語る事も興味深い
ノゾミは三つ又バイブレーターでタイムリープを続けているのだがその理由として挙げられるのがバタフライ効果
直接的な関係がない事であっても過去に何かしらの変化を与えれば毒男発生を防ぐ事が出来るかもしれない、という論理
そこに”風が吹けば桶屋が儲かる“を繋げてバタフライ効果は東洋思想の翻訳であると彼は主張する
これも結構良く出来た設定なんじゃないかと思う
また笑い所は今回も多い
カナエ軍団とアンヌの戦闘を早送りにする事でアクションとしての迫力を生み出す演出
生理の臭いで毒男達を呼び寄せない為にオヤジ臭スプレーをかける
手コキと素股を駆使した毒男の退治
至近距離で毒男を射殺した事によるマン毛周辺の火傷
タイムリープの解説で出て来るアクメリープというパワーワード
どれもとにかくくだらなくて笑えた
ここまで見てきて思うのが興味深い設定や解説、主張をこれだけ盛り込めるのなら何作にも分けて製作するんじゃなくて1〜2本にがっつり盛り込んでしまった方がグダらずに面白く出来たんじゃないの?っていう事
相変わらずゴア描写はそれなりにちゃんとしていたし作品としてはそこそこ満足出来たけど展開が大分遅いというのもあるし…
もっと話をギュッと縮めて設定を上手く提示していたら普通にカルト人気を得る事も出来たんじゃないかと
とはいえポルノ作品にしては相変わらず映画として健闘していてつまらなくはない
タイトルやポルノ作品という事に囚われず、且つZ級的なチープさに目をつぶれるゾンビ好きな人にはオススメ