「獣道」と同工異曲、けどこっちは随分と洗練されてねえな、という感じ。
主人公の特殊性癖こそが物語の主軸、ならば映画を牽引するのも彼女に扮する演者の愛嬌や個性になるのかと思うんですけれども、その瀧内公美が完全にミスキャストなんじゃないかしら、と。
いや「由宇子の天秤」なぞ素晴らしかった訳ですからしてそれこそ歳を重ねてこそ魅力を増すタイプ、或いはそもが大人っぽい顔立ちをしてらっしゃいますからして若い娘さんみたいな格好がまぁ似合わない、はしゃげばはしゃぐほど頑張りが透けて見えて興醒めを覚える、と。
一方ポップコーンを撒き散らかす矢部太郎は最高でしたけれども。
とまれそれこそ、キム・コッピに主役を演らせてみたらファンタジーも飲み込み易く見せられたのでは、と。